ご挨拶

 実務経験の中で働く女性たちの健康サポートの必要性を痛感し、効果的でエビデンスに基づいた健康支援方法を探究するため、2005年より大学院の健康情報分析学分野において働く更年期女性の研究を開始しました。その後、ウィメンズヘルスをテーマに、更年期女性や周産期の女性の研究を進めてまいりました。
 特に更年期以降の女性に多いといわれている自己免疫疾患の患者の健康支援に携わっています。女性に特異的な膠原病、中でもシェーグレン症候群の患者様の生活の質が維持できるような支援にかかわってまいりました。この疾患は、更年期世代の女性に多い難病で、目の渇き、口の渇きのつらさとともに、疲労や睡眠障害も抱えているのが現状です。社会的認知度も低い疾患ですが、理解が得られるような支援の開発を考えています。2021年度に新たに研究費を獲得しシェーグレン症候群患者や更年期の女性の生活支援に関する研究を進めています。
 大学の母性看護学教育や大学院の助産学教育では、周産期のメンタルヘルスや地域母子保健などの共同研究も行ってまいりました。
 2017年には科研費(挑戦的(萌芽)研究)を獲得して、妊娠期の睡眠の様相を調べるプロジェクトをスタートしました。快適な妊娠生活がのちの子育てに影響すると考え、妊娠期の睡眠の様相について研究を行いました。
 今後も、女性の睡眠の様相と疲労に関する研究、シェーグレン症候群患者支援および更年期女性の支援など一層女性の健康増進について研究を進める所存です。これらの研究が少しでも世の中の人々にお役に立てれば幸いです。

代表者 宮内清子(博士(看護学))

研究内容

【周産期に関する研究】

  • 妊娠期各期における妊婦の睡眠の質の様相 (2017~)
    日本学術振興会 挑戦的(萌芽)研究 研究代表者 宮内 清子
    分担者:藤本 薫(文京学院大学看護学部)、阿部貴行(横浜市立大学データーサイエンス学部)

【自己免疫疾患女性患者の健康に関する研究】

  • リウマチ性疾患を持つ中高年女性の睡眠の質と慢性疲労の評価 (2013-2016)
    日本学術振興会 基盤C 研究代表者 宮内清子
    分担者:藤本薫、阿部貴行
  • シェーグレン症候群患者のワークライフバランスと健康支援に関する研究 (2010-2013)
    日本学術振興会 スタート支援 研究代表者 宮内清子
  • 自己免疫疾患に罹患した更年期女性の健康の維持に向けた生活調整プログラムの開発 (2019~2020)
    和洋女子大学研究奨励費 研究代表

【更年期女性に関する研究】

  • 更年期女性の健康セルフケア支援アプリケーションの開発 (2017~)
    日本学術振興会 基盤C 研究代表者 藤本薫(文京学院大学)
    分担者:高橋真理(順天堂大学)、宮内清子
  • 更年期女性の睡眠とレストレッグス症候群症状に関する実態調査 (2020~)
    和洋女子大学研究奨励費(一般・個人)研究代表
  • 更年期女性の健康促進に向けたセルフコーチングプログラム構築に関する研究 (2103-2017)
    日本学術振興会 基盤C 研究代表者 藤本薫(文教学院大学)
    分担者:高橋真理(順天堂大学)、真茅みゆき(北里大学)、宮内清子
  • 中高年女性労働者に対するフィードバックリーフレットを用いた健康教育プログラムの効果 -無作為化比較対照試験― 学位論文 (2007-2010)
    国立大学法人 東京医科歯科大学 保健衛生学研究科 健康情報分析学分野 博士(後期)課程  
  • 中高年女性のストレス対処特性および更年期症状と抑うつの関連 学位論文 (2005-2007)
    国立大学法人 東京医科歯科大学 保健衛生学研究科 健康情報分析学分野 博士(前期)課程

研究業績

【論文-ウィメンズヘルス関連―】

  • Cross-sectional assessment of sleep and fatigue in middle-aged Japanese women with primary Sjogren syndrome or rheumatoid arthritis using self-reports and wrist actigraphy
    Miyauchi K, Fujimoto K, Abe T, Takei M, Ogawa K
    Medicine (Baltimore) 17;100(37):e27233. 1-7 2021年9月
  • 更年期からのオプティマルヘルスー良い睡眠、質と時間
    宮内清子, 藤本薫
    更年期と加齢のヘルスケア 19(1) 9-15 2020年6月
  • アクチグラフを用いた睡眠評価に関する文献レビュー
    宮内 清子. 更年期と加齢のヘルスケア学会誌 18(1) 12 - 18 2019年6月
  • 更年期に好発するシェーグレン症候群の患者の生活と健康 ミックスメソッド法による実態調査
    宮内 清子. 更年期と加齢のヘルスケア 16(1) 19 - 25 2017年6月
  • 妊娠と睡眠に関する介入研究の文献検討
    宮内 清子, 田幡 純子. 日本ウーマンズヘルス学会誌 15(2) 35 - 40 2017年3月
  • 更年期女性に好発するシェーグレン症候群患者の療養生活上の苦痛感と楽しみに関するテキストアナリシス
    宮内 清子 更年期と加齢のヘルスケア 15(1) 64 - 69 2016年6月
  • 月経随伴症状に対するセルフケアについての文献検討
    中村 美貴, 小川 久貴子, 宮内 清子. 東京女子医科大学看護学会誌 11(1) 19 - 24 2016年3月
  • 産褥期の疲労に関する看護の効果についての文献検討
    高橋 優美, 小川久貴子, 宮内清子他.東京女子医科大学看護学会誌 11(1) 12 - 18 2016年3月
  • 女性の疲労と睡眠の評価に関する文献検討
    田幡 純子, 宮内 清子. 更年期と加齢のヘルスケア 14(1) 115 - 118 2015年6月
  • 国内文献からとらえられる10代で出産した母親の育児の現状と今後の課題
    宮本亜由美, 小川久貴子, 宮内 清子.東京女子医科大学看護学会誌 10(1) 19 - 25 2015年3月
  • 分娩期における指圧・お灸の効果についての文献検討
    南 絵里, 小川 久貴子, 宮内 清子. 東京女子医科大学看護学会誌 10(1) 11 - 17 2015年3月
  • 女性労働者における簡易なヨーガ・プログラムの効果
    佐久間夕美子, 宮内清子, 佐々木晶世, 臼井綾子, 佐藤千史.日本健康医学会雑誌 23(2) 69 - 79 2014年7月
  • 母子健康手帳交付時および産後のメンタルヘルスに関する後ろ向き縦断調査
    宮内清子, ケニヨン充子, 飯塚 幸恵, 小川 久貴子.女性心身医学 18(3) 439 - 446 2014年3月
  • シェーグレン症候群患者の健康関連QOLに関する調査
    宮内 清子. 更年期と加齢のヘルスケア 12(1) 64 - 70 2013年6月
  • 女性の健康と飲酒に関する文献検討
    宮内 清子, 佐藤 千史.  日本健康医学会雑誌 22(1) 2 - 9 2013年4月
  • シェーグレン症候群患者の疾病受容過程における思い
    宮内清子.日本赤十字看護大学紀要(26),51-59.2012年3月
  • 出産場所としての助産院(所) 助産院(所)での出産が増えるために何が必要か? 助産院(所)へのアンケート調査報告
    遠藤 里美, 宮内 清子, 佐久間 夕美子, 小山 葉月, 高祖 麻美, 加藤 綾子, 小幡 早紀, 佐藤 千史. ペリネイタルケア 30(3) 278 - 282 2011年3月
  • 出産場所としての助産院(所) 女子大学生における出産場所に関する意識調査
    遠藤 里美, 宮内 清子, 佐久間 夕美子, 小山 葉月, 高祖 麻美, 加藤 綾子, 小幡 早紀, 佐藤 千史 .ペリネイタルケア 30(3) 272 - 277 2011年3月
  • 中高年女性労働者に対するフィードバック型リーフレットを用いた健康教育プログラムの効果
    宮内 清子. 日本健康教育学会誌 18(3) 186 - 198 2010年8月
  • 中高年女性労働者へのリーフレットによる指導介入が抑うつに及ぼす効果
    宮内 清子, 望月 好子, 石田 貞代, 佐藤 千史 .母性衛生 50(4) 646 - 655 2010年1月
  • 更年期女性に対する健康教育に関する過去10年間の文献検討
    宮内 清子, 佐久間 夕美子, 佐藤 千史 .日本健康教育学会誌 17(1) 3 - 13 2009年2月
  • 中高年女性の就業形態と更年期症状の関連
    宮内 清子, 望月 好子, 石田 貞代, 佐藤 千史.母性衛生 49(4) 433 - 441 2009年1月
  • 中高年女性労働者のストレス対処特性および更年期症状と抑うつの関連
    宮内清子, 望月好子, 石田貞代, 佐藤千史.日本更年期医学会雑誌 16(2) 238 - 245 2008年10月

【論文―健康情報分析関連ー】

  • 母性看護学におけるTeam Based Learning(TBL)の導入に関する分析と評価
    中村 幸代, 宮内 清子, 佐藤 いずみ,他. 母性衛生 58(4) 655 - 663 2018年1月
    宮内 清子 日本赤十字看護大学紀要 (26) 51 - 59 2012年3月
  • プロスポーツ選手における生活習慣と健康意識
    小幡 早紀, 佐久間 夕美子, 宮内 清子, 加藤 綾子, 小山 葉月, 遠藤 里美, 高祖 麻美, 佐藤 千史 . 臨床スポーツ医学 28(3) 335 - 342 2011年3月
  • 季節性インフルエンザにおけるマスク・うがい・手洗いの予防効果
    加藤 綾子, 佐久間 夕美子, 宮内 清子, 遠藤 里美, 小幡 早紀, 高祖 麻美, 小山 葉月, 佐藤 千史 . INFECTION CONTROL 20(2) 211 - 215 2011年2月
  • 全国病院事務長の職務意識と医療意識との関連
    木村 加奈子, 佐久間 夕美子, 宮内 清子, 佐野 恵美, 横山 久仁子, 町田 夏雅子, 野田 一真, 木村 直美, 佐藤 千史 .新医療 37(7) 168 - 171 2010年7月
  • 医療職者不足解消への提言 カナダとの比較
    高祖 麻美, 佐久間 夕美子, 宮内 清子他.社会保険旬報 (2425) 20 - 25 2010年6月
  • 全国病院事務長の医療意識に関する実態調査
    木村 加奈子, 佐久間 夕美子, 宮内 清子他.社会保険旬報 (2400) 10 - 14 2009年9月
  • 外国人旅行者の我が国の医療体制に対する不安要因
    山岸 祥子, 佐久間 夕美子, 宮内 清子他.国際保健医療 23(4) 273 - 279 2008年12月
  • ヨーガの腰痛緩和効果
    白木由花, 宮内清子, 佐久間夕美子, 佐藤 千史.日本健康医学会雑誌 17(2) 25 - 30 2008年7月
  • チョコレート摂取がコンピュータ演習後の疲労感に及ぼす影響
    佐久間 夕美子, 友藤裕美, 宮内 清子, 佐藤 千史.日本健康医学会雑誌 17(1) 13 - 19 2008年4月

【学会発表その他】

  • A Web Surbey on mental health in climateric japanese women: in relation to health app and wearable device-usage,lifestyle, and climateric symptoms.
    Fujimoto L, Miyauchi K, Takahashi M
    La Societe Marce Francophone 2019年3月
  • 産後の母親に対する入院中の育児支援の文献検討
    鶴渕礼子, 石田弘子, 宮内清子
    第59回日本母性衛生学会学術集会 2018年10月19日
  • アクチグラフを用いた睡眠評価に関する文献レビュー
    宮内清子, 藤本薫, 鶴渕礼子
    第17回日本更年期と加齢のヘルスケア学会学術集会 2018年10月7日
  • 更年期女性の健康関連QOL、更年期症状、自己効力感、運動量の関連
    藤本 薫, 高橋 眞理, 稲次 潤子, 宮内 清子, 大蔵 由美
    女性心身医学 2017年6月
  • 更年期女性の健康関連QOLに関連する睡眠活動の実態
    宮内 清子, 藤本 薫, 阿部 貴行, 小川 久貴子
    女性心身医学 2016年6月
  • 更年期女性に好発するシェーグレン症候群患者の療養生活の実態 ミックスメソッド法を用いた調査報告
    宮内 清子, 武井 正美
    更年期と加齢のヘルスケア学会・日本サプリメント学会学術集会プログラム・抄録集 2015年9月
  • 不妊治療後の褥婦に関わる助産師の経験
    小松 彩乃, 小川 久貴子, 宮内 清子
    日本助産学会誌 2015年2月
  • 更年期女性に好発するシェーグレン症候群に関する概説
    宮内 清子
    日本女性医学学会ニューズレター 2015年1月
  • 女性の疲労と睡眠の評価に関する文献検討
    田幡 純子, 宮内 清子
    更年期と加齢のヘルスケア学会・日本サプリメント学会学術集会プログラム・抄録集 2014年9月
  • 中高年女性に好発するシェーグレン症候群の療養生活における苦痛
    宮内 清子
    日本看護科学学会学術集会講演集 2013年12月
  • 女性労働者における簡便なヨーガ・プログラムの効果
    佐久間 夕美子, 宮内 清子, 佐々木 晶世, 臼井 綾子, 佐藤 千史
    日本健康医学会雑誌 2012年10月
  • 幼児教育・保育職員におけるヨーガが心身の健康に及ぼす影響
    佐久間 夕美子, 佐々木 晶世, 宮内 清子, 佐藤 千史
    日本健康教育学会誌 2010年6月

【社会貢献活動】

  • ランチョンセミナー「更年期からのオプティマルヘルスーどの情報が本当なの?良い睡眠:質と時間」更年期と加齢のヘルスケア学会学術集会ランチョンセミナー2019/10/27
  • メノポーズカウンセラーがかかわる更年期相談
    司会 日本更年期と加齢のヘルスケア学会 第17回日本更年期と加齢のヘルスケア学会学術集会ワークショップ 2018年10月6日
  • 中高年女性に好発するシェーグレン症候群患者の睡眠の質と慢性疲労の実態
    講師, 寄稿 日本シェーグレン症候群の会 2017年11月
  • シェーグレン症候群患者の睡眠の質を考える
    講師, 寄稿 日本シェーグレン症候群の会 2016年11月
  • ホルモンからみた女性の心とからだ
    司会 日本健康教育学会 第22回日本健康教育学会学術集会ランチョンセミナー 2013年6月
  • 「更年期をのりきるコツ」
    講師 静岡県掛川市 健康づくり応援実践セミナー 2012年9月

【メディア報道】

  • シェーグレンとの出会い
    執筆NPO法人シェーグレンの会 日本シェーグレン症候群患者の会かわら版 2019年10月 会誌・広報誌
  • 妻として母としての家族役割と更年期女性としてシェーグレン症候群患者としての生活の調整
    執筆 日本シェーグレン症候群の会 2016年8月 会誌・広報誌
  • シェーグレン症候群患者のQOL低下と治療
    対談 キッセイ薬品 KISSEI KUR 2016年 会誌・広報誌

連絡先・アクセス

【連絡先】

愛媛大学大学院 医学系研究科 看護学専攻 基盤・実践看護学 ウィメンズヘルス看護学
宮内清子研究室

〒791-0295
愛媛県東温市志津川454

TEL:089-960-5408
e-mail:miyauchi.kiyoko.ds[at]ehime-u.ac.jp

【アクセス】

リンク

【社会貢献・所属学会等】

【その他】

宮内清子研究室

Kiyoko MIYAUCHI Laboratory

〒791-0295
愛媛県東温市志津川454

TEL:089-960-5408
e-mail:miyauchi.kiyoko.ds[at]ehime-u.ac.jp

Copyright © 宮内清子研究室
トップへ戻るボタン